素晴らしきアンティーク・ゲーム

kuroiが懐かしの名作ゲームを振り返って現実逃避してまた明日からがんばろって思うブログ。

【昆虫博士】なつかしの名作ゲームたち

お家の中でも昆虫採集

 

どもーkuroiです。

今日懐古していきたいゲームは『昆虫博士』です。

ついにゲームボーイが来やがったか……。

 

 

小さい頃から昆虫好きだったわたしにとって、このゲームは非常に思い出深いものになりました。当時は山に行っては虫をとり、家に帰って虫をとり、という生活でしたね。

 

 

J・WINGは他にも『釣り先生』シリーズや『ディノブリーダー』など、コアですが自然をテーマにした印象深い名作をたくさん残しました。Ω\ζ°)チーン

 

 

f:id:kuroig:20190108074806j:plain

GB 昆虫博士 1998 J・ウイング

 

 

ゲームとしては非常にシンプルです。

昆虫を収集して図鑑の完成を目指します。(全128種類)

が、その道は非常にハードです。一部の昆虫が異常に出現率が低いため、わたしも結局コンプリートは叶いませんでした。できた人いたら教えてほしいです。

 

 

 

エンディングまでの超簡単なあらすじ

 

主人公は父親と一緒に「むしがみやま」に昆虫採集にでかけます。山頂に近づいたとき、一匹の昆虫が二人の前をとんでゆきます。父親があれは伝説の「シンチュウ」ではないかと興奮して言います。その日は時間も遅くなるので家に帰ることになりました。しかしその次の日、むしがみやまへの道ががけ崩れで塞がれてしまいます。

 

主人公は「はかせ」や町の人たちの力を借りながらシンチュウの姿を追い求めます。そしてついにシンチュウはその姿を現し、主人公と心を通わせます。

 

その昔、シンチュウは主人公に飼われていた一匹の虫であったそうです。しかしその次代、世界には危機が訪れていました。そして主人公(前世の)の命に危険が迫ったとき、シンチュウは主人公を助けたい一心で、その身を大地と空と水と樹木の4つに分かち、世界の崩壊を食い止めます。ですが努力虚しく主人公は命を落とします。シンチュウは悲しみました。それからもシンチュウは世界を守り続け、主人公が転生するのを待っていたのだと言います。

 

その願いは叶えられ、主人公と出会うことができましたが、シンチュウは長く生きすぎたため、もう行かなければならないといいます。そして、シンチュウはどこかへ飛び去っていきました。おしまい。

 

なんか、最後の方ストーリー重くなりましたね。子供のときは、どうもそれまでの世界観とマッチしなくてあまり頭に入りませんでした\(^o^)/ソンナコトモアルヨネ!!

いや、名作なんですけどね!!

 

 

 

ゲーム性について

 

シンチュウと主人公の感動のエンディングとともに、もうひとつゲームの中で主人公が目指すことになるのが、昆虫博士の称号です。

ゲームの中では時間の概念があり、30日ごとに春夏秋冬が変化していきます。

そして毎1日、11日、21日には昆虫のコンテストが開催されています。それぞれランクがあるのですが、毎季節1日に行なわれる「Sランク」のコンテストを制覇したものに「昆虫博士」の称号が与えられるのです。

しかしこのコンテスト、優勝できるかどうかはほぼ運で決まります

 

コンテストは4匹の昆虫で争われます。主人公以外の昆虫は完全にランダムで選ばれ、能力の高い昆虫ばかりのときもあれば、そうでないときもあります。昆虫にはそれぞれ、たくましさ、すばやさ、うつくしさの3つのパラメータがあり、それぞれに応じたコンテストが開催されています。

 

大会に出てくる他の昆虫たちは、ときにこちらの虫のパラメータをはるかに凌駕した数値で登場します(正確な値はわからない)。もちろんこちらも昆虫のパラメータをあげるアイテムを使ったりすることはできますが、能力を最大まであげてもかなわない相手も登場します。ですからこちらに求められるのはある程度の能力と、根気よくリセットする潔さです。

 

昆虫を飼育することもでき、幼虫から育てたり、パワーアップする餌をあげたりという要素はありますが、正直コンテストにはそのへんで捕まえてきた昆虫で十分です

このせいで、飼育はほとんど空気と化してしまっています……。

もちろん頑張って育てれば優勝の可能性は高まりますが。

名作なんですけどね??

 

f:id:kuroig:20190108134314j:plain

パラメータ画面。個体差は存在しないが大会では明らかなドーピングが行なわれている。

 

 

そして最初にも述べましたが、一部の昆虫の出現率が異常に低いです。図鑑コンプリートを目指して何時間もプレイしましたが、結局あきらめざるを得ませんでした。時間さえあればまたチャレンジしたいなあ。

 

昆虫を捕まえるシステムなんですが、2Dの画面を上から見下ろすような形になっており、主人公が一歩動けば、その分昆虫も移動する、『風来のシレン』や『チョコボの不思議なダンジョン』みたいなシステムになっています。

アミにも種類があって、序盤は短く動きのおそいアミですが、ストーリーを進めるとより高性能なアミを手にすることになります。ハチや水棲昆虫の類が捕まえづらくてイライラしたのを思い出します(# ゚Д゚)

 

ちなみに、ゲームボーイカラーで『昆虫博士2』『昆虫博士3』と続編が発売されました。昆虫の種類も増え、捕獲のアクションもよりリアルさが強調されたものになっています。が、致命的なバグがいくつか確認されていますので、プレイされる際には注意が必要です。

 

 

学校にもいかず、一年中昆虫とともに過ごす。勉強や仕事なんてする必要はありません。昆虫博士、そう呼ばれることが人生の全てなのです。そんな夢(一部の人間には)のような世界を味わわせてくれる『昆虫博士』。すばらしい、実にすばらしい。

 

……ああ、仕事やめたいなあ。

【玉繭物語】なつかしの名作ゲームたち

 

今日振り返りたいゲームはPS『玉繭物語』(1998年 GENKI)。

 

これまた懐かしいゲームですな。

ちなみにPS2にプラットフォームを移し、続編の『玉繭物語2~滅びの虫~』も発売されました。ということは結構人気あったのかな?ちなみに2はわたしも未プレイです。とりあえずどんなゲームだったか振り返っていきましょう。

がっつりストーリーをたどっていきます。長くなりそうですごめんなさい。

 

f:id:kuroig:20190106095227j:plain

玉繭物語 1998 GENKI

 

 

玉繭物語

 

物語のはじまりは古代。

森の神エルリムが根を下ろすパレルの地。

エルリムより、生命の創造をまかされていた精霊アモスはある時に、神の似姿をもつ獣をつくることを思いつく。エルリムはそれを咎めたが、その獣と恋をしないことを条件にアモスの提案を認めることにする。「知恵ある獣・人間」の誕生である。

精霊アモスはエルリムの言いつけを守っていたが、あるとき禁を破り、人間と恋に落ちてしまう。ふたりの間に生まれた子は神の力を備えていた。エルリムは怒り、その子を光と影に分かち封印した。

 

時は流れ、パレルの地にはゲヘナパレ王国が栄えていた。ゲヘナパレの王子「メネク」は森で美しい少女と恋に落ちる。その少女の名は「アルカナ」。精霊の血をひく娘であった。

国では王子が、魔女に心を奪われたと噂になり、心を痛めたアルカナは誠の心のしるしとして、妖精の繭から紡ぎあげたこの世のものとは思えぬほど美しい布を王に献上した。しかし王はそのあまりの美しさの虜になり、少女の住む森に兵を差し向けて繭を乱獲しはじめ、それを咎めた王子は牢屋に閉じ込められ、そのまま息を引き取った。アルカナは深く悲しみ、世を恨み運命を呪いながら沼にその身を投げた。

「アルカナの呪い」は神の怒りを呼び、オニブブとよばれる滅びの虫の大群が押し寄せ、ゲヘナパレは森に呑まれることとなった。

 

以来、森には「森のしもべ」と呼ばれる魔物が住み着くようになった。そのため、魔物の狩人「繭使い」を村に一人置くことが必要になり、森のしもべの魂の浄化のために、精霊の血をひく「ナギ人」と呼ばれるものがその妻となった。繭使いの妻は自らの身に呪いを引き受けることによって、森のしもべの魂を浄化する。それは「呪いの刻印」となって体にあらわれる。それは女性にとって死を意味する。繭使いとその妻は、村人から好奇と畏怖の対象になっていた。

 

パレルの森の中にサイラスという村がある。そこにはかつて「パレルの獅子」と呼ばれた繭使い・リケッツがいた。しかしリケッツはある日、突然失踪する。そのため、サイラスにしばらく繭使いは不在であった。妻が呪われることに耐えられず逃げ出した、森に呑まれた卑怯者、などと村では揶揄されていた。妻のフィオ、息子レバントは村人からの目線に肩身の狭い思いをしていた。そのサイラスに突如としてオニブブの大群が押し寄せる。

 

村人たちは眠り病に倒れ、早急に次の繭使いを立てることが必要になった。レバントは幼馴染でナギ人のマーブを妻に迎え、晴れて繭使いとなる。マーブは、レバントのことは好きだけど「掟」で妻となることには抵抗があるという。新米繭使いと、その妻を支えたのは聖魔導師ガライの存在だった。ガライは流れ者のナギ人であり、レバントとマーブが成人するまでこの村を守っていた。

 

f:id:kuroig:20190106095239j:plain

世界観は「風の谷の◯ウシカ」に近い

 

レバントは繭使いとして森に入り、村人たちの眠り病を治す方法を突き止めねばならない。早速「タマムシの森」へと向かい、そこで「青の繭使い・コリス」に手ほどきを受ける。繭使いの武器は「笛」である。森のしもべを無闇に殺すことなく、笛の音色で魂を鎮めるのが繭使いの心得。コリスはリケッツとも親交があり、レバントに知恵を授けてくれた。しかし、眠り病を治す方法はわからず、さらに深い森へと足を踏み入れる必要があるとのことだった。

 

奥深くまでたどり着いたレバントの前に広がっていたのは御神木の森であった。そこには万病に効くという「カラバス草」がたくさん生い茂っていた。村の祈祷師・ゲバラは封印の札を授け、神もろとも封印することをレバントに課した。レバントが御神木に封印の札をかざすと、森の神エルリムは怒り、森は赤く染まる。

 

そのころ、ゲバラは神の怒りに備え、ガライを生贄にさしだす儀式をはじめようとしていた。しかしその寸前でガライは真の姿を顕す。ガライは死神アズラの転生であった。レバントが村に戻ると村人はみな魂を奪われたように固まってしまっていたが、マーブだけは妖精のような姿で意思を保っていた。

 

マーブの話によれば、魂の集結の時が迫り、ガライは村人の魂をつれて冥界に旅立った。レバントは人間と精霊の輪廻を断ち切るべく、ゲヘナパレの時代から続く「アルカナの呪い」を解くために試練を受ける必要があるという。

 

試練は過酷を極め、人のこころの影を糧とする影の使徒たちを倒し、魂の浄化をしなければならない。人間の傲慢と疑念、強欲と憎しみ、影に囚われた人の心こそが試練であったのだ。すべての使徒に打ち勝ったレバントは「光の選ばれし者」となった。そこに現れたのは「影の選ばれし者」。集結の時までに、メネクの転生レバントが、アルカナの転生マーブの心を癒し、影の選ばれし者に打ち勝つことが出来なければ、次の輪廻の時まで世界は闇に包まれるという。死闘の末、レバントは影の選ばれし者を退けた。すると影の選ばれし者が仮面をとり、その姿を現した。その姿は紛れもない、父・リケッツであった。リケッツはレバントが光の選ばれし者として自分を倒すことを信じていたのでる。そして二人は光と影の鎮魂の曲を奏で、パレルの地はふたたび光を取り戻したのだった。

 

というお話でした。いいですね。。

 

 

ゲームシステム

 

もうお腹いっぱいかもしれませんが、ゲームの部分にも少しだけ触れて終わりにしたいと思います。基本的にはドラゴンクエストモンスターズ的な感じが(システム的に)近いかなと思います。

サイラス村を起点に、入口を通ってそれぞれの森にわけいっていきます。森はそれぞれ入り組んだ形になっており、しもべや密猟者がその行く手を阻みます。

 

レバントは森のしもべを操り、仲間に加え、時に淘汰する。配合を繰り返し、強靭で技の多彩なしもべを生み出すことが攻略の近道になります。

 

また、道具や風景、BGMといったゲームの世界観をかもしだすディテールも素晴らしいです。

 

ロードが長かったり、クリア後のプレイがマンネリ化するなど、昔のゲーム的な粗い部分もありますがそれを差し引いてもめちゃめちゃ面白いです!!

また時間があったらやりたいなー(*´ω`*)

 

 

それではまた。

【火星物語】なつかしの名作ゲームたち

はるか遠い昔、これは人々が忘れてしまった記憶の物語

 

こんばんわ。

前回に引き続いて、懐かしいゲームを振り返っていきたいなーと思っています。

 

今回のゲームはまたもやPSのソフトになります火星物語1998年発売(アスキー)。アスキーってどこやねんって言われそうですが、わたしが一番好きなゲームです。これまでに『火星物語』は3回ぐらい買い直してプレイしています。クリアした回数は数え切れません。それほどまでにわたしが魅力を感じる理由をゆっくりと述べていきたいと思います。

 

f:id:kuroib:20190104231255j:plain

火星物語 1998 アスキー 家族にやさしいRPG

 

火星物語はいわゆるRPGに分類されるゲームです。しかし現代におけるRPGと一緒にしてもらっては困ります。たとえば名作ドラゴンクエストシリーズはどうでしょう。広大なフィールドを旅して、街を自由にさまよいあるき、情報をあつめ、幾度となく全滅をくり返し、レベル上げに勤しみ、職業をえらび、花嫁をえらび、魔王のもとへと向かうことになります。

火星物語ではそのような自由は一切ありません。

フィールドマップを歩くことはなく、道はつねに一方通行で道に迷う心配はありません。敵は常に固定エンカウントですし、余計なレベル上げも必要ありません。情報はたくさん出てきますが、それによってプレイヤーが介入する要素はまったくありません。ちなみにどこでもセーブができるわけではなく、平気で2時間近くセーブできないこともあります。ただ敷かれたレールの上をもくもくと滑るようにプレイすることが求められます。

しかし、このゲームは紛れもない名作です。多少自由が利かずとも、それを補ってあまりある魅力がこのゲームには溢れているのです。

 

 

魅力満点、知名度五点

 

魅力その①ストーリーとキャラクター!!

名作と呼ばれるからにはもちろん欠かせないものが、個性的で愉快な仲間たちと、涙あり、笑いあり、シリアスありの感動のストーリーです。ここで本当は最初から結末までストーリーを追っていこうかと思ったのですが、体力的に厳しいのでそれはまたこんど気が向いたら書こうかなと思います。というわけで簡単なキャラ紹介とあらすじです。

 

・少年A(主人公)

機械いじりが好きな11歳の少年。「命名の義」を受けるために故郷を旅立ち、カンガリアンへと向かう。スタート時点ではすこし素早いことだけが取り柄の少年だが、物語が進むにつれ、自分の秘めたる力を呼び覚まし、火星の未来のためにたたかうことを決意する。武器はスパナなど、多彩な道具を駆使してたたかう。

 

・少年B(トリ族の少年)

少年Aの幼馴染で自称インテリ。あまり何も考えていない少年Aの参謀役ともいえる。同じく「命名の儀」を受けるために旅に出ることになる。主人公が喋らないというRPGにありがちな仕様になっているため、必然的に序盤は彼が喋ることになる。腕力はからきしで、戦闘には一切参加せず応援に徹している。

 

・少女Y(ヒロイン)

ソドム出身の人間の少女。彼女もまた「命名の儀」を受けにカンガリアンに来ていた。その宿泊センターでたまたま少年Aとルームメイトになり、行動を共にするようになる。物語のキーアイテムになる「チェーンウォッチ」の持ち主。武器は杖で、後方からの支援を得意とする。クモが大の苦手。

 

序盤のあらすじ。

アロマに住む少年Aと少年Bは間もなく12歳の誕生日を迎えようとしていた。この世界では12歳になるまで個人の名前はつけられない。12歳の誕生日に「命名の儀」を受けて名前と職業を与えられ、一人前の大人として認められる。命名の儀はどこで受けてもかまわないのだが、アロマの長老のネーミングセンスが非常に悪いため、二人は憧れの都・カンガリアンを目指すことにする。カンガリアンで少女Yに出会い、命名の儀までの時間を観光して過ごすことになる。しかし憧れの都と思っていたカンガリアンはテロが頻発し、人体に埋め込んで思想を制御する「Aチップ」の存在など、自分たちの描いていた理想とは違うことを痛感する。大人になることが怖いと少女Yはつぶやく。それに少年Bは、俺たちは大人になっても変わらない、と優しく慰める。それから少年Bは一足先に12歳を迎え、命名の儀を受ける。少年Aと少女Yは大人になった少年Bを迎えに行くが、そこには二人のことは記憶になく、まるで別人のようになった少年Bがいたのだった。

 

とまあこのへんにしておきましょうかね。このあと、物語は急展開を見せます。

また面白いんだなーこれが。

 

魅力その②声優陣が豪華

これは火星物語の魅力としてよく言われていることですが、当時のわたしとしてはあまり意識したことはありませんでした。でも今振り返ってみると確かに豪華です。いや、豪華すぎます。

 

横山智佐さん、千葉繁さん、納谷悟朗さん、豊口めぐみさん、玄田哲章さん、八奈見乗児さん、三石琴乃さん、古川登志夫さん、田中真弓さん、子安武人さん、関智一さん、山口勝平さん、宮村優子さん、水谷優子さん、久川綾さん、などなど……

伊集院光さん、あかほりさとるさん、大槻ケンヂさんといった著名人も参加されています。豪華スギィ!! 

 

魅力その③戦闘は自由度が高い

さきほど述べましたようにあまり、自由度の高いゲームではありません。ですが、戦闘はだけは自由です。アドリブバトルと呼ばれるそのシステムは、攻撃するもよし、逃げ回るもよし、物や敵を投げとばしたり、しまいには味方キャラクターを投げ飛ばしたりと色んなことができます。戦闘フィールドもその場所によって本当にさまざまで、フィールドに落ちているものや、「オブジェ」と呼ばれるギミックを有効活用することこそがこのゲームのたたかい方になります。キャラクターによって「オブジェ」を使用したときの反応がいろいろだったりして、それもまた楽しめるポイントのひとつでしょう。

 

魅力その④ギャグパートの多さ&シリアスシーンの本気度

この火星物語はそもそもラジオドラマから始まりました。「広井王子(今作で声優もされています)のマルチ天国」というラジオのミニコーナーから始まったようです。そのリスナーからアイディアを募った台本によってかよらずか、笑いの要素がふんだんに詰まっています。わたしはこのくだらないギャグや小ネタの類が大好物でして、好きな人は大ハマリする部分だと思います。

そしてギャグの裏には重厚なシリアスが潜んでいます。

火星物語のテーマは、人間の尊厳、命の尊さ、体を張った笑い、です。

このような重いテーマを扱っていますから、後半のシリアスシーンは当然キャラクターたちもギャグはある程度封印してたたかいます。RPGをプレイしたことのある人なら一度は経験があるでしょう。何十時間も行動を共にしてきたキャラクターに感情移入し、心打たれた経験が。わたしも涙を流してプレイしていました。

 

魅力その⑤幕間&ミニゲーム

これは直接ゲームとは関係ないのですが、火星物語には幕間(まくあい)という時間が存在します。通常のRPGと違い、火星物語は30話のエピソードに分かれています。その1話をクリアすることでセーブができ、次のお話に進めるというシステムになっています。そしてその1話ごとの終わりに幕間の時間があります。

これは火星物語がひとつの「作品」と捉えたうえで、キャラクターたちがいわゆる楽屋オチ的なトークをする時間なのです。たとえば、今回の話のどのシーンの撮影が大変だったーとか、このあと焼き鳥食べに行きたいなーとか。すごくゆるいです。でもそのゆるーい空気が火星物語ヲタクにはたまらんのです。

もう一つ、ついでにミニゲームがあります。ミニゲームという言葉がぴったりくるほどのミニゲームです。正直、スマホのアプリとかやってるほうが面白いかもしれませんが、火星物語をやりこんだ人は必ずミニゲームもやりこんだ経験があるはず。

魅力というほどでもないかもしれませんが(おい)、それでも火星物語を語る上では外せない要素の一つではないかとわたしは思います。

 

f:id:kuroib:20190105204718j:plain

幕間のワンシーン 左から少年A、少女Y、電球

 

はい!

ということで『火星物語』を振り返ってまいりましたが懐かしい~。。。

もう一回クリアしようかなって思っちゃいました(*^^*)

今度気が向いたら火星物語のストーリーを全部振り返りたいな~と思います。

それでは次回またお会いしましょう。風よ!命よ!

 

 

【KING'S FIELD Ⅱ】なつかしの名作ゲームたち

 読書や映画の感想を書くブログにしようと思っていたけれど、ふいにゲームの感想を書きたくなったので書くことにします。まあブログってそんなもんじゃないの?

 

 そうはいっても、最近『にゃんこ大戦争』ぐらいしかゲームやってないのよね。

だから記憶に残っている過去の名作の中からたまに紹介することにします。

 

 今回は名作『KING'S FIELDⅡ』(以下「KF2」)

 発売は1995年の7月です。ちなみにPlayStationの発売が1994年の12月で、その2週間後に『KING'S FIELD』(以下「KF1」)が発売されてるので、半年で続編つくっちゃうって今じゃ考えられないですね……。

 

f:id:kuroib:20190103105440j:plain

『KING'S FIELD Ⅱ』フロムソフトウェア 当時はかなりの話題作だった。(はず)

 

 このゲームのよく聞く評価として、

①不親切②死にまくる③イカが倒せない④どこいったらええねん⑤クソゲー

たしかに「KF2」をプレイした人はもれなく、同じ感想を抱くことでしょう。そのプレイヤーを突き放したドSなゲーム性に理解を示した者のみが、このゲームをクリアする資格を持ちえるのです。わたしも最初は「その資格はない」と何度つき放されたことでしょう。

 

 昨今のゲームは進化を遂げ、迷いなく直感的にプレイできる親切さと、なめらかな操作性に守られています。町の人達はプレイヤーに協力的で、頼もしい仲間たちもたくさんいます。……しかし、現実は違います。街に出れば親切に道案内をしてくれるNPCはいません。プレイヤーの実力に見合ったステージが用意されているとは限りません。先の見えない暗闇を恐怖におびえ、苦しみに涙を流し、必死にもがいていくことでしか、生きていくことはできない。それを「KF」は教えてくれているのです。

 

 さて、ここでストーリーをあらすじ的にまとめてみます。わたしはちなみに「KF』シリーズの魅力はこの背景設定にこそあると思っています。悲劇に満ちた呪われた王家の物語がこのゲームを名作たらしめているのです。ちなみに「KF1・2・3」はヴァーダイト三部作と呼ばれ、それぞれのストーリーは密接に関係しています。

 

『KF1』あらすじ

 舞台は小国・ヴァーダイト。王様が魔導器が欲しいって言うので、選抜隊が王家の地下墓所に行くことになりました。でも誰も帰ってきません。主人公・ジャンは帰らない父(お父さんは護衛隊長で英雄的な存在)の消息を追うため、単身墓所に乗りこみます。そんで魔導器を手にいれるわけなんだけど、それがシリーズのキーアイテムであるムーンライトソードっていう聖剣なんですね。結局はお父さんも死んじゃってて、そんで黒幕は王様で魔物に変身してて、ジャンが倒しちゃう。ちなみにジャンの母親は王族の血をひいていたので、その功績もあって王様になっちゃいましたね。みたいな話。

 

『KF2』あらすじ

 厳重に保管されていたはずの聖剣が教王と呼ばれる謎の人物に奪われてしまった。国王のジャンは隣国グラナティキの王子・アレフにその奪還を託す。アレフは兵を引き連れ、教王が向かったというメラナット島へと渡る。その途中魔物に襲われて船は難破し、気づくとアレフはひとりで浜辺に横たわっていたのだった。

 メラナット島はその昔、風の王と呼ばれたハーバイン3世が城を築こうとしたが、蔓延する島の毒とたび重なる魔物の襲撃により頓挫した模様。そのためか、建物はや通路は非常にしっかりとした造りになっている。というよりもむしろ迷宮のようである。島はその後海賊が入り浸ったり、相変わらず魔物が多いせいか人はあまり住んでいない。が、鉱山があって貴重な水晶が出土するなど、命知らずの水晶掘りや商人はある程度出入りしている。

 アレフは情報を集めるうちに教王が正気ではないことを知る。教王は真の黒幕ではなく、操られているに過ぎなかった。黒幕は光の黒竜・ギーラ。大地の神がその身を二つに引き裂いてつくった一対の竜シースとギーラ。ギーラはメラナット島の奥深くに身を潜め、自分を守護させるために力を持つものを呼び寄せて支配していたのだった。

 アレフは水晶職人レオンの力を借り、闇の聖剣・ダークスレイヤーを完成させ、教王を倒し、教王を操っていた光の黒竜・ギーラを討った。そして二本の聖剣は再び封印されることとなった。

 

 とまあ、簡単にですがあらすじ的なものをつらつらと書いてみました。この世界観はぜひプレイして味わっていただきたいところなのですが、今どきPlayStationってね。

 

KFシリーズの魅力

 

先程も述べましたけれども、この「KF」の魅力は重厚な雰囲気と世界観にあるわけなのです。一見すると悪いやつを倒して、スッキリ!!みたいな話に聞こえるかもしれませんが、そうすんなりいかないのがこの作品のいいところなんですよね。

 たとえば聖剣に関して。「KF1」では光の力をもつムーンライトソードがまさに聖剣ですが、それは結局ギーラが作り出したものなんですよね。つまり、「KF2」でプレイヤーはムーンライトソードを使うことはありませんし(特殊なプレイをしない限り)、むしろ敵対する勢力の力なわけです。どちらかといえば闇の白竜・シースの生み出したダークスレイヤーこそが真の聖剣と言える。それを知ったとき、わたしは驚きました。信じていたものが、光を失った瞬間だったのです。

 次は2匹の竜について。この2匹は神の化身であるわけで、共にエルフ達の信仰の対象になっています。シースはハイエルフに、ギーラはダークエルフにそれぞれ崇められています。ややこしいのはハイエルフの信仰するシースが闇の力を持ち、ダークエルフの崇めるギーラが光の力を持つというところです。2匹の竜はともに仲が悪く、相手を滅ぼそうと企んでいます。そして、「KF2」ではギーラが自らの身を守らせるために教王を呼び寄せ、シースはギーラを滅ぼすためにアレフに闇の力を託すわけです。このタイミングではシースが「善」でギーラが「悪」ですね。ところが「KING'S FIELD3」(以下「KF3」)では人間に加担していたはずのシースが、ギーラのいない今がチャンスとばかりに世界の支配をもくろみ、ヴァーダイトを再び恐怖の世界に陥れるのです。こうなると、もう何を信じていいのかわからない。正義は時代によって移り変わるのです。

 

 ちなみに「KF3」にてシースとギーラは共に滅び、ヴァーダイトにはやっと平和が戻ります。大地の神がシースとギーラを生み出したわけですが、そのせいでヴァーダイトは不安の絶えない国になってしまいました。しかし、シースとギーラは人間同士の争いを治めるために大地の神が作り出したものなのです。争いからは破壊しか生まれない。その悲惨さを教えてくれたのでしょうか。

 

 一貫して暗いゲームですね(笑)。しかしその世界を知れば知るほど、魅力が増していく。ここでは触れなかったたくさんの登場人物など、まだまだ面白い世界が「KF」には広がっています。ちなみにわたしが今回一応シリーズの中でも「KF2」を選んだわけは、一番の名作だと思うからです。マップの複雑さ、立体的な構造、鬼畜なゲームシステム。どれをとっても一級品です。

 

 なんだか「KF2」というより、シリーズ通して振り返ってしまいましたね。まあいいです。今度はまた気が向いたら続編の「KING'S FIELD4」の魅力も紹介できたらいいなと思います。

 

それではまた。